オタワの天使のオタワ日記

カナダをこよなく愛する、オタワ在住の天使がお届けするオタワの日常レポート。

お掃除のこだわり

2020年8月1日 オタワにて綴る -

 

皆さんこんにちは、オタワの天使です♪

今日この日記を訪ねてくださったことに、心から感謝します☆

 

八月になりました。私にとって、八月と言えば、夏の本場到来です。思い浮かぶことは、学校の夏休み、プールの匂い、濃く茂った木々の緑、体からしたたる汗、草の香り、蚊取り線香の匂い、激しい夕立、雷の音、空から降ってくるような蝉の鳴き声、夜の賑やかな虫たちの鳴き声、夏祭りの興奮、花火の広がる夜空。

 

日本から太平洋とプレーリーを隔てたここオタワも八月は夏の盛りです。私は、オタワの夏があまりにも日本の夏を思い出させることにびっくりします。いちばん似ているのは、湿度の高い空気と、草の香り、そして、虫の鳴き声です。特に、蝉は世界のどこにでもいるわけではないのに、ここオタワではアブラゼミの声がよくきこえます。そして、夜になると、日本の夏の夜によくきこえるような、ジーっという虫の鳴き声と、その後ろで鳴るリンリンリンリンリンという別の虫の鳴き声。目を閉じて、音と匂いに集中すれば、日本にいるような錯覚を起こしてしまいそうです。

 

新しい月の始まり、皆さんはどこでどんな時間を迎えていますか。

 

先月、7月いっぱい、私は家で掃除当番を受け持ちました。私たちの家では、各自の部屋は各自で掃除しますが、リビングやキッチンなどの共有スペースは当番制になっていて、毎月、誰かが家全体の掃除の責任者として家の状態を見守ります。

 

実は、私は子供の頃から、掃除が大好きです。大好きというか、それを超えて、ちょっとオタクの域に入っているかもしれません。小学校の頃、放課後に5、6人のグループで校舎のいろいろな場所を掃除するのが決まりでしたが、早く家に帰りたい他の人たちをよそに、私は細かいところまできれいにするのにこだわるので、途中からけんかになってしまったこと。親戚の家に遊びに行って居間でお茶をいただいていると、何年も掃除せずに誇りのたまった扇風機や、手垢で黒ずんだリモコンが目に入ることがあります。そういうアイテムをひとつひとつ、皆のおしゃべりに「うんうん」と相槌をうちながら、ウェットティッシュを手にしてピカピカになるまで磨きつくすことは私の密かな楽しみ。掃除の中でも私の一番のお気に入りはトイレ掃除。昔、祖母の家に遊びに行ったとき、トイレの汚れが気になったので、いろいろ道具を借りて掃除したことがありました。完全なる趣味の領域でしたが、終わると祖母が真剣な顔でやってきて、私にお小遣いの入った封筒を渡し、「よそ様のトイレを掃除するっていうのは、なかなかできるもんじゃないよ」と褒めてくれました。嬉しかったものの、私は「なんでそんなに感心するかなぁ」と首を傾げたものでした。大学に入ると、私は大学生定番の個人教師の仕事が肌に合わなかったので、代わりにトイレ掃除のバイトに申し込み、一年間、毎朝、オフィスビルのトイレを12個磨きながら過ごしました。体力的にはきつかったものの、トイレをきれいにすることには特別な喜びを感じました。

 

私には、お掃除に対して感じる一つのロマンがあります。そのロマンとは、綺麗に手入れの届いた場所は人の心を元気にする力がある、というものです。そして、トイレはそのロマンがいちばん溢れる場所です。

 

昔学校に通っていた頃、休み時間にトイレにしゃがみながら、他にすることがないので私はよく床や壁の隅々を観察しました。そして、床や壁が綺麗だと、なんだか心が落ち着いて、逆に汚いままになっていると居心地が悪く感じたものでした。それからというもの、自分が掃除当番になるときは、汚れ一つ残さず隅々まできれいにすると心の中で厳かに誓いました。そして、実際にきれいになった後に、誰かがトイレを気持ちよさそうに使うのを見るのは最高の喜びでした。

 

家や学校や仕事場の衛生は、心の衛生のたまご。

 

大事なのは、見た目の美しさもさることながら、手入れが行き届いているということ。きれいに掃除された場所に身を置くと心が元気になるのは、その場所を誰かが気にかけて手を入れてくれたということを身体の奥で感じるからだと思います。これぞ、お掃除に秘められた、魔法のちから。

 

このロマンを胸に、先月いっぱい、私は家のあちこちで気になっていた汚れを取り除くことに力を注ぎました。掃除に心の安らぎを見出すもう一人のハウスメイトとともに、台所の黒くなっていた壁を白く磨き上げたり、以前住んでいた人たちが置いていったものでごちゃついていた棚や、靴置き場を整理したり。かなり満足のゆく改善が見られ、それを目にした他のハウスメイトたちも顔が輝いていました。

 

「しかし、お掃除の魔法のちからはこれからなのだ。」

 

私はひとり、心の中でにんまり笑います。

 

頭が掃除のことを忘れ去った後も、日々の生活の中で、白くなった壁や、すっきりした棚たちは私たちの心を明るくし続けてくれます。それが何よりの楽しみです。

 

皆さんの周りにはどんなお掃除の魔法が感じられますか?

 

 

おしまいに、今週のフォトレターです。

 

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食事のプレゼント レンツ豆とご飯

私が金曜日の夕方にお掃除プロジェクトをしていたら、なんとハウスメイトが夕ご飯をプレゼントしてくれました。サプライズ!この日のメニューは、「レンツ豆のカレーとご飯」。おいしかったです!!

 

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暮れゆく夏の空、木々の梢



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朝のチャイとラスク

 

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美しい柳の木

 

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朝のチャイとParle G

Parle Gはインドの定番ビスケットで、チャイと言えば、「Parle G!」という感じです♪

 

 

 

 

最後までお読みくださり、本当にありがとうございました☆

 

 

今日も、皆様にとって素敵な一日となりますように。

 

 

愛を込めて、

オタワの天使